kanpinue

スポンサーサイト  

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

category: スポンサー広告

tb: --   cm: --

事件その後  

 12月末だというのにプラスの7度という信じられない気温のなか、先日の川原に捜査に出かけた。

 到着早々、サケの死体を発見。やはりオスのあたま一齧りである。しかしよく見ると、尻鰭のあたりも食われている…。
これはもしや、事件に新たな展開か?

sal6.jpg

 この二枚の写真を見比べると、ご覧の通り頭の部分の食べ方が全く一緒である。それから、尻鰭のあたりが食われている事も共通する。この二枚に関しては、間違いなく同一犯による犯行である。では、先日の事件とはどうだろうか?

sal7.jpg

 結論から先に言うと、同一犯である可能性は約30%。
どうにも尻鰭付近を食っている点が気になる。
それは違う嗜好の別個体である可能性と、さらに頭と尻鰭付近を別個体が食べた、すなわち複数頭(親子連れ)である可能性を含んでいる。
 しかし一方で、同一犯である線も消し切れない。
尻鰭付近を齧ったのは、ちょっと口寂しかったのかもしれないし、捜査の目を攪乱する為かもしれない。もしも後者なら、ホシは相当頭の切れるクマという事になる。

今回のヤマ、一筋縄では解決できそうにないな…。



 自然は 謎が多いのだ…。






捕らえたサケを陸にひきあげ、豪快に食うヒグマ。
※写真はイメージであり、本件の容疑熊ではありません。
sal8.jpg
尚、プライバシー保護のため、一部画像を加工しています。




スポンサーサイト

category: モンライケ

tb: --   cm: --

オスのあたま一齧り連続殺サケ事件  

 12月に入り、この時期のクマの行動を知りたくて河原へ出かけてみた。澄んだ流れの中にはまだ、遡上してきたサケが少なからず泳いでいた。ただ、アベレージサイズはピーク時に比べ小振りである。遡上末期になると比較的若い個体が多くなるのは、おそらくこの川の傾向なのだろう。

 流れを横目に上流へ向かうと、数本のサケの死体が転がっていた。どの死体も、その肉の乾燥具合から見てほぼ24時間以内のもので、一様に頭を一齧りされている。良く見ると、すべてオスであった。

sal2.jpg

 更に上流に100メートルほど行くと、河畔林の中にまた数本のサケが転がっていた。やはり24時間以内のもので、全て頭だけを食われたオスのサケである。そばの流れを覗き込むと、産卵床を掘るペアの姿がそこら中に見られる。メスがいない訳ではない。明らかにオスだけを狙っている。

 この犯クマ、おそらくはここを縄張としている個体であろう。もし分散途中の個体であれば、せっかくの御馳走、もっと丁寧にたいらげるのではないだろうか。それに、オスだけ食べているのは不自然である。
 転がっているサケの死体は、どれもほぼ同時刻に食われたものであり、それ以前のものが見つからないという事は、ここを利用するのは数日おきである。周辺にはカモメやカラス、キタキツネやエゾタヌキが多いとはいえ、すべての死体を3・4日で片付けているとは思えない。比較的広い縄張を有している可能性がある。また、周辺には小熊の痕跡が一切見当たらない事、食べ方がどれも同じである事から、単独で行動している可能性が高い。それらの状況から総合的に判断し、犯クマはオスであると思われる。

 さて、解せないのは犯行動機である。なぜ「オスの頭」なのだろうか。さらに、一齧りはなぜなのだろうか。

sal3.jpg

 これは正直言ってクマに聞いてみないと解らない。単にこのクマの嗜好かもしれない。ただ、考えられるのは、8月からサケの遡上が本格化し、それから約4ヶ月が経過している。クマは既に食べ飽きてしまったのかもしれない。それから、春先に好んで食べている植物でも、成長して固くなると食べなくなる。初夏の蕗、秋の木の実・茸等、ほぼ旬のものしか食べていない事から、この時期のサケは既に旬を過ぎていて、どちらかというと不味いのではないのだろうか。しかしその中で、「オスの頭」だけは例外で、まだまだイケルのかもしれない。これについては一度、実際に食べてみて、人間にとってもそうであるのかを検証してみると面白いかもしれない。もしかすると、漁師も知らない新事実の発見か?

sal1.jpg

 これらの写真を見ると、なんとも贅沢で勿体ない食べ方をしているように見える。また、無駄な殺生ともとれなくもない。
 しかし、この行動はサケが運んだ海の栄養素を森へ引き上げ、更に奥へと拡散させるための最初のプロセスであり、海と森を繋ぐというとても重要な意味を持っている。
 
 自然は、無駄がないのだ…。
 



エゾヒグマ
Ursus arctos yesoensis
クマ科クマ亜科クマ属ヒグマの1亜種
ちなみに、本州に生息するツキノワグマは別種


サケ(シロザケ)
Oncorhynchus keta
サケ科サケ属サケ
このブログに既出のサクラマスは同じサケ属(Oncorhynchus)であるが、
アメマスはイワナ属(Salvelinus)である。

category: モンライケ

tb: --   cm: --

冬支度  

 先日、ナキウサギを観察しに山へ出かけた。
南東向きの斜面には何度か降った筈の雪は無く、いつもと変わらない風景が広がっていた。


pica3.jpg

 そんな中、ナキウサギが忙しなく岩の上を走り回っている。
シダの茎の根元を噛み切り、それをそのまま口にくわえてある一ヶ所の岩陰に運び込んでいる。これは貯食と言われる行動で、冬眠をしないナキウサギが北海道の長い冬を生き抜く為の知恵である。


pica2.jpg

 ナキウサギが移動した隙に、こっそり中を覗かせてもらった。
写真では見づらいのだが、運び込まれた草が、岩の隙間の奥にびっしりと詰め込まれていた。そんな場所が、ここの他に少なくとも2ヶ所はあるようだった。


pica1.jpg

 お気に入りの岩の上で、ただじっと眼前に広がる空間を見つめている。
己の世界に深く入り込み、果てしない想像をめぐらせている様にも見えるその姿は、「山の哲学者」と言われる所以である。
 と書くと多少のロマンを感じるのだが、実際は天敵や縄張りへの侵入者を見張っているだけなのだそうだ。

 自然は 厳しいのだ…。




エゾナキウサギ
Ochotona hyperborea yesoensis

世界には1科1属30種が存在。
エゾナキウサギは、シベリア・モンゴル等に分布する
「キタナキウサギ」の1亜種とされている。








category: モンライケ

tb: --   cm: --

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。